MX Keys SとHHKB Hybrid Type-S、半年ずつ使って出た結論
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MX Keys SとHHKB Professional HYBRID Type-Sを在宅・持ち運び両方で半年ずつ試した。正直どっちがいいかは「使い方次第」ではなく、条件が明確に分かれる。その境界線をレビューする。
MX Keys SとHHKB Professional HYBRID Type-Sは、「どっちが上か」という話じゃない。在宅固定かどうかで答えが完全に変わる。
この2台、合計1年かけて両方を主力として使い倒した。先に言っておくと、今メインで使っているのはHHKBだ。ただし「MX Keys Sが劣っている」とは一切思っていない。
MX Keys Sを買い、半年後にHHKBに乗り換えた経緯
2024年春、フルリモートに移行したタイミングでMX Keys Sを購入した。それまで使っていたメンブレンキーボードからの乗り換えで、価格は当時15,000円前後。理由は単純で、バックライト付き・マルチペアリング対応・US配列が選べる、この3点が揃っていたからだ。
その後、2024年秋にコワーキングスペースとカフェを週3で使うようになり、「キーボードも持ち歩く」という選択肢が浮上した。MX Keys Sの重量は約810g。毎日バッグに入れて移動するには正直きつかった。そこでHHKB Professional HYBRID Type-Sに切り替えた。重量は約540g、コンパクトな60%レイアウト。価格は35,200円(執筆時点・英語配列)と倍以上だが、持ち運びを前提にすると別物の話になる。
半年ずつ使ってわかったこと
MX Keys Sで良かった点
**打鍵感がすぐに馴染む。**パンタグラフ式の浅いストロークは、ノートPCからの移行組にとってほぼ違和感ゼロだ。スイッチを育てる必要がない。
**バックライトが実用的。**夜間の薄暗い環境でも手元が見える。これを「あって当然」と思っていたが、HHKBに移ってから地味に恋しくなった。
**ファンクションキーとメディアキーが独立している。**動画編集や会議中のミュート操作が直感的に行える。ショートカットを覚えなくていい快適さは馬鹿にできない。
**Logicool Optionsとの連携が優秀。**アプリごとにキーをカスタマイズできる機能は、複数ツールを行き来する作業者には刺さる。
MX Keys Sで気になった点
**810gは重い。**デスク固定なら問題ないが、持ち運びが発生した瞬間にストレスになる。
**キーキャップの光沢コーティングが半年で剥げ始めた。**よく押すA・S・E・Nあたりがテカってくる。見た目の劣化が早い。
**スペースバーが少したわむ。**端を押すと中央と打鍵感が変わる。神経質な人間には気になるポイントだ。
HHKB Professional HYBRID Type-Sで良かった点
静電容量無接点方式の打鍵感は本物だ。「高級キーボードの打鍵感」という表現を半信半疑で聞いてきたが、実際に使うと指が帰りたがる感覚がある。タイピング量が多い日ほどその差を感じる。
**Type-Sの消音性能が想像以上。**通常のHHKBより明らかに静かで、コワーキングスペースでも周囲を気にせず使える。完全無音ではないが、メカニカルキーボードとは次元が違う。
**540gと小さなフットプリント。**カフェのテーブルでも邪魔にならない。MacBook Airと並べても圧迫感がない。
**Bluetoothマルチペアリングが4台対応。**MX Keys Sの3台より1台多い。iPad・Mac・Windows・スマホを全部登録できる。
HHKB Professional HYBRID Type-Sで気になった点
**35,200円は普通に高い。**キーボードにここまで出せるかどうかは、タイピング時間と向き合いが必要だ。1日8時間以上打ち続ける人間じゃないと回収感が薄いかもしれない。
**60%レイアウトの学習コストがある。**矢印キーがなく、Fnキーとの組み合わせで代替する。慣れるまで2〜3週間かかった。特に表計算作業が多い人はキツい。
**バックライトがない。**完全にゼロ。暗い場所でタイピングする人間は要注意だ。
**電池式(単3×2本)。**USB充電じゃないのは2024年の製品として古さを感じる。ただし電池持ちは良く、約3ヶ月は交換不要だった。
競合との比較:この2台の外側も一応見ておく
同価格帯で比較されることが多いのはKeychron Q1 Proと東プレ REALFORCE R3あたりだ。
Keychron Q1 Proはガスケットマウント構造でタイピング感が柔らかく、HHKBと価格帯が近い。ただし重量は約1.2kgで持ち運びは論外。デスク固定前提ならHHKBの代替になり得る。
REALFORCE R3は東プレの静電容量無接点で、HHKBと同方式。フルサイズ・テンキーレスが選べるのが強みで、矢印キー必須の人間にはこっちが向く。価格はHHKBとほぼ同等。
MX Keys Sの対抗はLogicool自身のMX Keys Miniが近い。重量が507gとコンパクトで、MX Keys Sの持ち歩き問題をある程度解消する。打鍵感はほぼ同じ系統で、ファンクションキーが省略される代わりにポータビリティが上がる。
結論:買い・見送りの境界線はここだ
MX Keys Sを買うべき人
- デスクから動かさない在宅ワーカー。持ち運わない前提なら810gのデメリットは消える
- ノートPCのキー感覚が好きで、そのまま外付け化したい人
- ファンクションキーを頻繁に使う、エンジニア・動画編集者
- 15,000円前後で収めたい、コスパ重視の人
- 暗い環境で作業する、バックライト必須の人
HHKB Professional HYBRID Type-Sを買うべき人
- 週2回以上キーボードを持ち出す人。これが最大の判断基準
- 1日5時間以上タイピングする、ライター・プログラマー
- コワーキングやカフェで周囲に気を使いたくない、静音重視の人
- 60%レイアウトに抵抗がない、またはすでに慣れている人
- 価格より打鍵体験を優先できる、道具に投資できる人
俺の場合、持ち運びが週3になった時点でHHKBへの移行は必然だった。在宅オンリーのままだったらMX Keys Sで十分だったと今でも思っている。
「どっちが良いキーボードか」という問いに答えはない。「どっちが自分の使い方に合っているか」だ。その答えは、この記事を読み終えた時点で出ているはずだ。
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