Bose QuietComfort Earbuds II を1年使った正直な話
ANCの完成度は本物だが、装着感の個人差とバッテリー劣化は無視できない。1年間毎日使い続けてわかったBose QCE IIのリアルな評価を包み隠さず書く。
Bose QuietComfort Earbuds II を1年使った正直な話
ANCの完成度だけで言えば、今でも市場トップクラスだ。ただし「全員にすすめられるか」は別の話になる。
1年間、通勤・出張・在宅ワークと用途を問わず使い続けて、良い面も悪い面も見えてきた。「買うか迷ってる」人間に向けて、忖度なしで書く。
買った経緯——Sony WF-1000XM4に不満があった
前モデルはSony WF-1000XM4だった。ANCの性能には満足していたが、長時間装着すると耳の奥が痛くなる問題が半年たっても解消されなかった。イヤーピースを5種類試して、それでもダメだった。
2023年春、出張が月3〜4回に増えるタイミングでBose QCE IIに乗り換えた。決め手は「CustomTune」と呼ばれる個人最適化機能と、スタビリティバンドによる装着安定性のレビューが多かったこと。価格は当時39,600円。安くはないが、新幹線・飛行機の往復でストレスなく使えるなら十分元が取れると判断した。
1年使ってわかったこと——良い点と悪い点
ANCは本物だった
結論から言う。ANCに関しては、今でも「これを超えるものを試したことがない」レベルだ。
新幹線の車内騒音(おおよそ70〜75dB)がほぼ聞こえなくなる。音楽なしでANCだけオンにして仕事に集中できるレベル。SONYやAppleも優秀だが、Boseの消音感は「低周波の圧殺力」が一枚上手だと感じる。エンジン音・エアコンのハム音・オフィスの空調、こういった「低く持続する音」の消去率が明らかに高い。
CustomTune機能は起動時に耳の形状を音響的に計測して最適化する。「プラセボでは?」と思って使い始めたが、比較すると差がある。特に低域の締まり方が変わる。
装着感——俺には合った、ただし個人差は大きい
スタビリティバンドは最初、「邪魔くさいな」と思った。耳の軟骨に引っかけるタイプで、慣れるまで1週間くらいかかった。慣れてしまえばランニング中でも外れない安定感になるが、耳の形によっては干渉して痛みが出るケースがあるらしい。
俺の場合は2時間連続装着でも痛みはゼロ。ただしイヤーチップのサイズ選びは重要で、初期搭載のMサイズではなくSサイズに変えてフィット感が改善した。Amazonのレビューを見ると「どうしても合わなかった」という声が一定数あり、これは装着感が人体的に合わない以上どうしようもない。試着できる実店舗で確認するのが絶対に正解。
バッテリー劣化——1年でどうなったか
ここは正直に書く。
購入直後はイヤホン単体で約6時間再生できていた(ANCオン・音量60%で計測)。1年後の現在、同条件で4時間45分〜5時間ほどに落ちている。体感で言うと「フル充電で余裕だった半日出張が、最後の1時間がギリギリになった」という感じ。
リチウムイオンバッテリーの劣化として想定の範囲内だが、フル充電からのスタートを習慣化しないと出先でバッテリー切れのリスクが増える。ケースでの充電速度は健在で、15分で約2時間分は相変わらず優秀。
音質——リスニング目的としてはフラット寄り
ANCが主役の製品なので音質への過剰な期待は禁物だが、普通に聴けるレベルは超えている。低域がやや強め、中高域はクリア。EQアプリでの調整は可能だが、細かいプリセット管理はSonyアプリのほうが使いやすい。
音楽を「楽しむ」より「流す」感覚で使う人間には十分。ただしクラシックやJazzを高解像度で聴きたいなら別の選択肢がある。
通話品質——可もなく不可もなく
マイク性能は並。屋外の風切り音の処理がやや弱く、強風時の通話で「聞こえにくい」と言われたことが2回あった。通話がメイン用途なら期待しすぎないこと。
競合との比較——Sony WF-1000XM5 / Apple AirPods Pro 第2世代
vs Sony WF-1000XM5
XM5はXM4の装着感問題を改善してきた。音質面ではXM5のほうが解像感は高いと感じる。ANCはXM5も優秀になったが、低周波の消去感はBoseに一日の長がある。「音楽を深く聴く」ならXM5、「ノイズを消して作業に集中」ならQCE II、という使い分けになる。
vs Apple AirPods Pro 第2世代
iPhoneユーザーならAirPods Proのエコシステム統合は無視できない強みだ。H2チップによる自動切り替えの快適さは本物。ただしANCの「圧殺感」はQCE IIが上。通勤・出張でガチにノイズを消したいなら、Boseのほうが正直よく消える。
Androidユーザーであれば、AirPods Proを選ぶ理由はほぼなくなる。
結論——「こういう人は買い」「こういう人は見送り」
こういう人は買い
- 新幹線・飛行機を月2回以上使う出張族:低周波ノイズの消去力が直接仕事の質に影響する
- オープンスペースのオフィスで集中したい人:空調・人声のハム音をほぼ消せる
- Androidユーザーでトップクラスのノイズキャンセリングを求める人:エコシステム縛りなしで最高ANCを手に入れられる
- 装着感でSonyが合わなかった人:スタビリティバンドは好みが分かれるが、フィットすれば長時間でも痛くない
こういう人は見送り
- 音楽の音質を最優先したい人:同価格帯ならXM5やAirPods Pro 2のほうが解像度は高い
- 通話品質を重視する人:ビジネス通話メインなら専用ヘッドセットを検討すべき
- 実店舗で装着確認できない環境の人:スタビリティバンドの合う・合わないは試してみないとわからない。返品保証がない店での購入は避けること
- 2年以上バッテリー劣化なしで使いたい人:1年で1〜1.5時間の再生時間減少は覚悟してほしい
1年使って、乗り換えようと思ったことは一度もなかった。それだけANCの完成度が高い。ただし3万円超を出す前に、必ず実機を耳に当てて確認してほしい。装着感の合う・合わないだけは、どんな正直なレビューも代わりにはなれない。
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“出張・通勤で低周波ノイズを徹底的に消したい人向け。試着できる店舗での確認を強くすすめる。”
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