Logicool MX Keys S、1年使って正直に言う
MX Keys MiniからMX Keys Sに乗り換えて1年。打鍵感・バックライト・バッテリー持ちの現実を、提灯なしで正直に語る。買うべき人・見送るべき人を明確にする。
MX Keys Sは「悪くない」じゃなく「正直、これでいい」と思えるキーボードだ。ただし万人向けではない。
MX Keys MiniからMX Keys Sに乗り換えた理由
2年ほどMX Keys Miniを使っていた。コンパクトで持ち運べる点は好きだったが、フルサイズのテンキーがないことで数字入力が地味にストレスになっていた。請求書まわりの作業が増えた時期に「毎日使うもので我慢するのはアホだ」と判断して、2024年初頭にMX Keys Sへ乗り換えた。
価格は当時Amazonで約15,000円。MX Keys Miniより3,000円ほど高い。正直「同じLogiのキーボードにこの差は痛いな」と思いながらポチった。
1年使ってわかった現実
打鍵感:期待値より高かった
パンタグラフ式でストロークは1.8mm。浅すぎず、かといってメカニカルのような深さもない。最初の1週間は「薄いな」という感覚があったが、2週間で慣れた。それ以降は1日8時間タイプしても疲れが出ない。キーの球面形状(スフェリカルデザイン)が地味に効いていて、指先がキーの中央に自然に乗る。タイプミスが体感で20%くらい減った。
ただし、音は静かすぎるくらい静か。静音が好きな人には◎だが、「カチャカチャ打ってる感」が好きな人には物足りない。俺は在宅メインなので静音は歓迎だった。
バックライト:スマートイルミネーションは本当に使えるのか
手を近づけると自動点灯し、離れると消えるSmartIllumination機能がある。「便利そうだけど誤作動しそう」と思っていたが、実際は思いのほか正確。暗い部屋でコーヒーカップを近づけても勝手に点灯することはほぼなかった。感度設定もLogi Options+で細かく変えられる。
問題はバックライトの明るさ調整が少し大雑把なこと。細かいグラデーションは出せず、「明るい・中・暗い」程度の段階感がある。暗い部屋でちょうどいい輝度に合わせるのに少し手間がかかった。
バッテリー持ち:カタログスペックとの乖離
Logicoolの公式スペックは「バックライトオフで最大10日間」。これは正直、信用しないほうがいい。
俺の実環境(バックライト最低輝度オン、1日7〜8時間使用)で計測した結果、平均5〜6日で充電が必要になった。バックライトを完全オフにすれば確かに伸びるが、それだと暗い部屋で使えない。
充電はUSB-C。MX Keys Miniと同じなので、ケーブルを使い回せる点は◎。充電しながらの使用も問題なし。「充電しながら使う前提」で運用すれば特にストレスはないが、「10日持つから充電忘れても大丈夫」という期待は捨てたほうがいい。
Logi Options+との連携
キーのカスタマイズ、デバイス切り替え(最大3台)、Flow機能(PCをまたいでコピペ)をソフト側で管理できる。Flow機能はMacとWindowsをまたいで使っている人間には地味に革命的で、これだけでMX Keys Sを選ぶ価値がある。ただし、Logi Options+はたまに常駐プロセスがCPUを食う。Macで確認したが、タスクマネージャーで0.5〜1%程度を継続的に消費していた。細かいが気になる人は気になる。
MX Keys Mini・HHKB・Keychron K3との比較
MX Keys Mini(前モデル)との比較 テンキーの有無が最大の差。打鍵感はMX Keys Sのほうがわずかに改善されている。スフェリカルデザインの恩恵はフルサイズのほうがより感じやすい。バックライト機能もSのほうが賢い。数字キーを頻繁に使うなら迷わずSを選べ。
HHKB Professional HYBRID Type-S 打鍵感の気持ちよさはHHKBが圧倒的に上。ただし価格は3万円超。テレワーク兼アウトドア用途でコスパを重視するならMX Keys Sに軍配が上がる。打鍵体験そのものに金を出せるならHHKB一択だが、ツールとして使うならMX Keys Sで十分だ。
Keychron K3(メカニカル・テンキーレス) カチャカチャ感が欲しいならKeychron。在宅専用で音を気にしないならKeychron K3も選択肢に入る。ただしマルチデバイス切り替えのスムーズさとFlow機能はMX Keys Sに勝てない。複数デバイスを使う環境ではLogiのエコシステムの完成度が際立つ。
結論:こういう人は買え、こういう人は見送れ
MX Keys Sを買うべき人
- MacとWindowsを1台のキーボードで切り替えて使いたい人
- Flow機能(デバイスをまたいだコピペ)に興味がある人
- 静音環境・在宅ワーク中心で、テンキーが必要な人
- 打鍵感より「毎日快適に使い続けられるか」を優先する人
- 予算15,000円前後でフルサイズの高品質キーボードを探している人
見送るべき人
- 「キーボードを打つ快感」が最優先で、打鍵感に妥協できない人(HHKBかメカニカルへ)
- バックライトを常時最大輝度で使う予定で、バッテリー1週間以上を期待している人
- テンキーレスでコンパクトさを最重視する人(MX Keys Miniのほうが正解)
- Logi Options+の常駐ソフトが一切許せない人
1年使った正直な評価は「75点」だ。100点ではない。でもツールとして毎日使い続けられて、作業効率が実際に上がっているなら、それで十分だ。
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